05. 兄・弟

 -真実-

「今から九年前の事だ。
その頃俺はアメリカで研修医をしていたが、もう何年も日本には帰っていなかった。
大学から併せると六〜七年になっていたのかな。けど、自分ではそれが長いという意識は無かった。
お前達の父親は、とても優秀な脳外科医で…俺は家が、と言うより、兄貴に憧れて医者の道を選んだと言っても良い。
だから、少しでも兄貴に近付きたい…そんな思いで一杯だった。それが良かったのか悪かったのか……。

あの時兄は、尊敬する恩師の学術会議での講演を聞くために、お前たち家族を連れて俺のいたアメリカまでやってきた。
恩師の講演を聞くと言うのが目的なんだが、夏季休暇の家族旅行も兼ねていたから、半月ほどの滞在予定でいたらしい。
それと、長い間帰国していない俺を心配して様子を見に来た…とも言っていた。
兄貴は、普段忙しくて子供たちの相手をしてやれない…そう言っていたからな。丁度良い機会だと思ったのだろう。
でも、姉さんだけはその時一緒ではなくて、後から来ることになっていた。

久しぶりに恩師に会い、お前たちと一緒にあちこちに出かけて…あの時の兄貴は毎日が楽しそうで、本当に幸せそうに見えた。
そんな兄貴に、あの日…俺は言った。 子供たちを、テーマパークに連れて行こう。俺も一緒に行くから…と。
兄貴は喜んで直ぐに俺の提案に乗り…みんなでテーマパーク出かけた。
様々な乗り物やキャラクターに、お前たちは大喜びで。そんなお前たちの笑顔が眩しくて…真夏の太陽が眩しくて。
おとぎの国の建物、陽気な音楽、華やかなアトラクション…本当に夢の国のようだった。今でも目に焼きついてはっきりと覚えている。


でも…そんな夢の国が、一人の狂人のせいで一瞬に地獄に変わった。
あの時俺は、兄貴と二人でみんなの飲み物を買いに行き。お前と樹理は、店先のテーブルに座って、
買ったばかりのキャラクターの人形を出して、二人でそれを見ていた。
それは、これから産まれてくる兄弟の為に、樹理が自分の小遣いで買ってやったぬいぐるみだった。
そして…突然銃声が聞こえたと思ったら…いくつもの悲鳴が上がり辺りが騒然となった。

俺も兄貴も一体何が起こったのか解らなくて、それでも咄嗟にその場に蹲った。
そして悲鳴の上がった方を見ると、路上に何人もの人が倒れていて…その中を一人の男が、機銃のような物を抱えて歩いていた。
男は辺りに向けてやみ雲に銃をぶっ放し、動くものや逃げ惑う者は皆その男に撃たれた。
俺と兄貴は屈んだままその場から動くことも出来ず…ウッドデッキに置いたままのお前たちを見ると、
樹理とお前が、二人でテーブルの下に潜り込んでいるのが見え…それで少しだけホッとした。

男は薬でもやっていたのか、焦点の定まらない目で周りを見回しては突然大声で怒鳴り…そうかと思うとへらへらと笑い。
周りを威嚇するように引き金を引いた。その様子から、完全に普通ではないという事は判ったが、
俺達は只じっと蹲っている以外何も出来なかった。そのうち男が、ふらふらとした足取りで店の前から移動し始め。
兄貴は俺に這い蹲るように言うと、自分は腹這いの体勢でそろそろとお前たちの方に移動し始めた。
俺は…兄貴がお前たちの側に行くまで男が気付かないように…そのまま立ち去ってくれるように…息を殺してそう願った。

だが…既に限界だったのだろう。とうとうお前が泣き出した。
樹理が必死に宥めているようだったが、少しだけ近づいた父親の姿が見えた事で、それまで我慢していた恐怖が、
一気に噴出したのだろう。泣くことを止められなかった。

途端に男が振り向き。
「パパーーーー!!」 お前がテーブルの下から飛び出した。
「郁海!来るなーーー!!!」 兄貴がそれを見て立ち上がった。
「郁ちゃん!!ダメーーーーッ」 樹理が悲鳴のような声でお前を呼ぶのが聞こえた。

そして男の顔がにやりと歪み、何発もの銃弾が発射され…同時に男の身体が奇妙な形に踊りながら地面に向かって倒れていった。
俺は頭を抱えて地を舐めたまま、身体が石になってしまったかのように…ぴくりとも動けなかった。
今でもあの光景を思い出すと身体が震える…あの悪魔のような笑い顔が頭から消えない。そして…自分の臆病さに涙が出る。

気が付くと、少し先には兄貴が倒れ。その先に…樹理とお前が重なるようにして倒れていた。
兄貴の腹と脚から血が流れ出て…、樹理の頭からは…脳が見えていた。
それなのに俺は…ぶるぶると震えるだけで兄貴やお前たちを助け起こす事も出来なかった。
それから駆けつけた救急隊員が樹理をどかして下にいたお前を助けようとした。その時兄貴が、血泡を吐きながら叫んだ。
「その子を動かすな!!!」 と。

樹理は生きていたんだ。頭に弾を受けてまだ生きていた。だから兄貴は…樹理を死体のように扱おうとした救急隊員を止め。
自分の出来うる全ての方法を駆使し、樹理の頭を保護する事で樹理をこの世に留めようとした。
実際樹理が意識を取り戻した時、皆は奇跡だと言った。兄貴のとっさの処置を、神の御技とまで言って賞賛した。

お前は…樹理がとっさにお前を庇って覆いかぶさった時、下に転がっていた椅子のせいで肝臓が半分以上潰れてしまい。
兄貴は自分の肝臓の一部をお前に移植するように言った。自分はもう助からない…そう判っていたのだろう。
事実、兄貴がなぜあの時お前や樹理の手当てが出来たのか不思議に思えるほど、傷は酷く出血も半端じゃなかった。
そんな兄貴から、肝臓を取り出す手術など出来る訳がない…無理に決まっている。
俺がいくら言っても、兄貴は…自分の息があるうちに、生きている肝臓を郁海に残したい…そう言って聞かなかった。

俺は…それが兄貴の最後の願いなら…そう思って、俺の恩師に兄貴の意思を伝えた。
事件は大々的に報道されていたから、恩師は 「そういう事なら…」 そう言って移植手術を引き受けてくれた。
兄貴は肝臓を一部切り取った直後、これで役目を果たした…と言うように、満足そうな顔で死んでいった。
姉さんに最後の別れを言う事も無く…術後のお前たちの顔を見ることも無く…逝った。

お前は手術がうまくいって順調に回復し、ほどなく退院する事ができたが…あの時の記憶だけが失われていた。
おそらく、余りにショックな出来事に精神が耐えられず無意識に自分で封じたのだろう。
「今無理に思い出させたら、精神に障害を来すかも知れない」 お前を診察した医師はそう言った。
それなら、あんな出来事は忘れたままの方がお前のために良いのかも知れない…そう思って、
姉さんと相談した結果、お前自身が封じた記憶に鍵をかけてもらった。
だから、お前と姉さんだけは早めに日本に帰り。まだ入院中だった樹理の世話は俺が引き受けることにした。

あの日から樹理は、永い間生死の境を彷徨いながら…それでも頑張って、一年かけてやっと戻ってきた。
それから更に二年間、苦しいリハビリに耐え…やっと、お前のお兄ちゃんに戻る事が出来た。
その時樹理は、「郁ちゃんは…怪我しなかった?」 俺にそう聞いたたんだ。
樹理はあの日の事を全部覚えていたんだ。そして忘れる事もなく、成長する事もなく…今もあの日に留まっている。
そして、ずっとお前の兄として…弟のお前が自分を超えてしまってもお前を守り続けようとしているんだ。
死んで当たり前…生きて戻ったのが不思議、奇跡…そう言われていた樹理が…九年経った今も元気で生きている。
たとえカメのような歩みでも前に進もうと頑張っている。俺はそれだけで、この世の全てのものに感謝したい…そう思っている」
大輝はそう言うと、まるで重い荷を降ろしたかのように、ふーっと大きく息を吐き出した。


そして郁海は、大輝の顔を凝視したままドクドクとなる自分の心臓の音を聞いていた。
あの嫌な夢から想像して、自分が幼い時に何か怖いものを見たのでは…そんな微かな予感はあった。
だが、耳から入って来た大 輝の言葉の一つ一つが頭の中に映 し出す映像は… 郁海に息をする事も忘れさせた。
今まで父の死も兄の事故も自分には関係ないものと信じ生きてきた自分が、その惨劇の場に居 た。
しかも、父や兄に 向けて引き金を引かせた自分が…父の死 に目を瞑り、樹理の今を作った自分に目を背け。
その事実を自分の記憶から消して…それでも欺き切れない心を樹 理の障害を嫌う方法に変えて、自分を護り続けた。

もしかしたら…あの理由もわからない嫌悪感や苛立ちは、忘れる事を 選んだ自分に向けられたものだったのかも知れない。
そう思うと、やっと見つけた答えは余りにも重過ぎて、郁海に圧し掛かり今にも押しつぶそうとしていた。そ して、
「ひどいよ郁ちゃん…どうして飛び出したりしたの…」 
夢の中で微かに動ていた子供の唇が、はっきりとした声に なって聞こえたような気がした。
「俺が飛び出さなければ、父さ んも兄さんも…。俺のせいで父さんは死んで、兄さんは…全部俺のせいだったんだ。
それなのに俺は、そ れを全部忘れて知らない振りをして生きてきた。そんな俺を…兄 さんは…恨んでいる。憎 んで……いる」
言った途端周りの空気が圧縮し始め、その濃さが息苦しくて、胸 が痛くて……見 開いたままの乾いた目から涙が零れ落ちた。

「郁海、それは違うぞ。お前のせいなんかじゃない。それに…お前にそんな事を言わせる為に真実を話した訳じゃない。
お前を傍観者にしたてて話す事も出来たのだろうが、それをしなかったのは、お前が何かを思い出した時の事を思ったからだ。
自分の記憶と俺の話に違いがあれば、その違いが新たな疑問や猜疑の元になりお前を追いこむ…かも知れない。
そう思ったから、真実をありのまま話す事に決めた。その真実は、確かにお前にとっては残酷な話だと思う。
それでも俺は…それが判っていながら更に酷な事をお前に言いたいんだ。

郁海、確かにお前の記憶の中の血は…樹理の流した血…父親の流した血なのだろうと思う。
でもな、兄貴も樹理もお前を助けたかった。だから、樹理はお前を銃弾から護り…兄貴は自分の一部をお前に残した。
その想いもまた真実だ。だからと言って、お前がそれを背負う必要はないが二人の想いを受け継いで生きる権利はあると思う。
自分を大切にし、精一杯生きる権利が。俺はそう思う…違うか? 郁海。
だがそれは、決して義務ではないぞ。あくまでも権利だ。それを履き違えるな。
そうは言っても言って、これはなかなかに難しいと思うよ。後悔の種というものは、日常の何気ない言葉の一つ一つに。
ほんの小さな動き一つにも、果ては微かな心の機微にも潜んでいるものだと…俺自身痛感している。

あの時、俺がお前たちの側に残っていれば…俺が一人で飲み物を買っていれば。
俺が言い出さなければ、兄貴もお前たちもあそこには行かなかった。それより…俺がもっと早く日本に帰っていれば。
そんな後悔の種が、一生掛かっても償いきれないものを、お前たちや姉さんに背負わしてしまった…ずっとそう思って生きてきた。
多分この先も…。それでも…時間だけは巻き戻せない。だから俺は、お前たちと姉さんが幸せに暮らせるように、
自分の出来る限りお前たちを守って行こうと…そう決めている」

「そうよ、郁海…貴方のした事は当たり前のことなの。六歳の子供が恐怖で泣き出すのは当たり前の事。
恐ろしい体験を忘れたいと思うのも、人なら誰でも思うことよ。だから貴方が、そんなふうに思う必要はないの。
あえて言うなら…樹理はお兄ちゃんだった…って事だけ。あの状態で、九歳の樹理が弟を庇って飛び出すとは誰も想像できないわ。
でも樹理もまた、ただ弟を守りたかった。可愛い弟を守りたかった…それだけなの。
大輝さんも、あの人や貴方たちが楽しい思い出を作れるように…そう思って一緒にあの場所に行ってくれた。
誰も悪くない…それなのに、みんなが傷ついてしまった。それがとても悲しくて…辛い。
だからもう、過去の悪夢に囚われるのは終わりにしましょう。そして、皆が幸せになれるように頑張りましょう…ね、郁海」

そう言った母親も、事故のショックで胎盤早期剥離になり子供はお腹の中で死んだ。
八か月になった女の子だったと言う。生きて産まれてさえいれば充分育つはずだった命…郁海と樹理の妹になった筈の命。
そして母親は、直ぐに処置が出来なかったせいで子宮を失い、二度と子供が産めなくなった。
「夫も居ないのに、子供を産む必要はないわ」
母はそう言って笑ったが、誰もが心と身体に傷を負って…それなのに、何もかも忘れて周りの人たちに守られて来た自分。
胸が苦しくて…ともすればこのまま窒息するのでは…そんな考えが浮かんではくるが、この程度で人が簡単に死ぬ筈も無かった。
ならばこの先、自分は何を守り…どう生きていけば良いのか。今の郁海には、それすら考える事が出来なかった。

「郁海…俺は言ったはずだ。真実はお前にとってとても辛い事だろう…と。
そして冷たいようだが、それを跳ね返すのも、受け止めて消化するのも…お前自身にしか出来ない事だと思っている。
俺は来月樹理を連れてドイツに発つ。だが、三年すれば日本に戻ってくる。
この先お前が…どうしても樹理を必要だと思い…樹理を迎えに来たなら…その時は返してやっても良い。
だから…自分で乗り越えろ。それが出来ないなら、日本に戻っても樹理はこの家には帰らず俺の処で一緒に暮らす事になる。

樹理は自分を兄だと思っている。だから、弟のお前を守らなければ…頑なにそう思って、必死で頑張ってしまうんだ。
けど、考えてもみろ。今のお前は、体力知力共に遥かに樹理に勝っているだろう。これからはもっと差が出てくる。
当然、樹理に守ってもらう必要など無くなる。そしたら、その時樹理はどうなる?
兄ちゃんで居られなくなった樹理は…何を目標に頑張るんだ? そろそろ限界なんだ、樹理も。だから、俺の側に置くことにした。

俺が相手だと、樹理は兄ちゃんでいなくても良いからな。例え成長が止まっていても樹理自身でいられる。
お前が本当に樹理の事を大切に思って、取り戻したいと思ったら…そうだな…これはかなり難しいと思うが。
樹理自身に、もうお前を守らなくても良いのだと…納得させる事だ。
それでも多分…樹理はお前の兄ちゃんで居たいんだろうが、少なくとも、お前を守ろうと必死になる事はないだろう。
その時は、当然お前が樹理を守って行かなくちゃならない。その覚悟と決心が出来たら、いつでも返してやる。
但し…樹理を守れるだけの男になっていたら…の話だがな」

大輝は最後の言葉だけ笑いながら言った…が、郁海は兄の事をそんなふうに考えた事は一度もなかった。
ただ兄の障害が嫌だ…イラつく…そればかりで。怒鳴っては怯えさせ、兄が自分を守ろうとするのさえ鬱陶しく思った。
だから大輝の言うように、もう護らなくて良いのだと…樹理を納得させられるとは思えなかった。
「俺が、迎えに行かなかったら…どうなるの?兄貴は…」
「その時は俺の…そうだな、子供にでもするか。郁海、三年待ってやる。それまではお前の兄として預かるが、
その後は俺の家族になるから、返してくれと言われても返せない…いいな」

「……兄さんは物じゃない。勝手に返すだの返さないだの、そんなのはおかしいだろう!
母さんは自分の子供なのに、勝手にこんな事を言われて…それでも黙っているの?」
自分ではどうにも出来ないのを棚に上げて、何も言わない母親に向かって無責任だとでも言うように矛先を向ける。
すると母親は、大輝に異を唱えるどころか、まるで大輝の意思に従うとでもいうような言葉を口にした。

「そうね…確かに貴方も樹理も、母さんには大切子供だわ。でも、今のままで良いか…と言われれば、正直判らないの。
母さんは、間違いなくあなた達より先に死ぬのは判っている。すると残るのは貴方たち二人だけ。
これから先、貴方が結婚をし家庭を持つ事になれば、樹理は嫌でも一人で生きて行かなければならなくなる。
それを考えると、大輝さんにお願いするのも一つの方法なのかな…とも思っているわ。
でも今直にという訳ではないから…母さんも、もう少し考えてみるけど…郁海にも考えて欲しいの。
どうすれば、貴方たちが二人とも幸せになれるのかを。

母さんは、貴方にも樹理にも幸せになって欲しいと願っている。
出来れば兄弟仲良く、手を取り合っていければ一番安心だと思うけれど。
その為にどちらか片方が無理をしなくてはならないとしたら…それは、少しも幸せな事ではないと思う。
無理はいつか負担になって、最後には不幸な結果を導き出す。そうならない為にも…よく考えてみましょう」
母親にまでそう言われてしまうと、郁海には返す言葉もなくただ口を噤むしかなかった。
大輝のいう事も母親のいう事も、確かにその通りだと思う。ふたりとも自分達兄弟の事を考えての事なのだと解っている。
解ってはいても…心の何処かで、違う! そうじゃない。何かが何処かが…違う! 叫ぶ自分がいた。

それでも不思議なもので、大輝の話を聞いてから郁海はあの嫌な夢を見なくなっていた。
父の死や兄が障害を持った原因を思うと、その事実は結構どころかかなり重く。
母親の言う通り、幼い子供の行動に責任は無いのかも知れない…だからと言って心が痛まない理由にはならなかった。
目の前で父や兄の、無残な姿を見てしまった恐怖だけではなく、無意識の罪悪感があったのだとしたら。
恐怖は数倍にも膨れ上がり、禁忌の記憶になってしまったのだろう。
その禁忌が、詳らかになった事で悪夢は残酷な過去の真実として形を変え…今は郁海の肩にあった

そして十五歳の郁海にとって人生の第一関門の受験は直ぐ目の前に在り。
自分の進む道にも迷っている郁海に、更に大きな課題を突きつけて…旅立ちの日。
兄は何の感慨も見せず、寂しげな笑みだけを残して弟に背中を向けた。
その余りにもあっけない別れに、郁海はかける言葉も見つからず、ただ黙って見送るしかなかった。

兄さんは…俺だけの兄さんで…兄さんの側に居て良いのは俺だけの筈なのに…叔父さんと一緒に行くなんて…そんな事。
「僕の弟でいてくれる?」
そう言ったのに…どうして……嘘つき…兄さんは嘘つきだ。





Fragment of the moon → Copyright © 2006 sanagi . All rights reserved.

  拍手